経営者に必要な能力

経営者に必要な能力、というものについて少しまとめてみたい、と思います。

前にも書いたことがあるように経営技術(マーケッティングや戦略に関する知識等)を持っていれば経営者になれるわけではない、というのは私の考えです。経営技術自体は大切な能力なのですが、そうしたスキルを習得すれば経営者になれるわけではない、と私は考えているからです。

では、経営者の能力として一番必要なものとは何、と私が考えているのか、と言いますと、

一番大切なのは視野の広さと深さです。言うまでもなく、一つの課題、ひとつの部門の問題だけを見ているのではなく、全社的な観点からものごとを見る、ということが必要なのですが、それだけでもありません。

最も根底にあるのは、自社が社会の中でどのような位置にあるのか、を常に問い続け、そして、社会のために何ができるのか、を常に考える姿勢です。社会的な存在としての会社がこの世の中に存在する価値を会社の命運を握る経営者が常に意識しているのは一番大切なことなのです。

次に、誰にでも私心はあるのですが、その私心を認めてしまうのではなく自分の中から排除しようという姿勢を持っていることが大切です。

ただ、私心はなくそうと努力しても、志をなくしてはならない。格調の高い精神で目指すものをしっかりと持ち、私心を排除する。私心なき野心こそが、経営者の資質として必要なのです。

それと同時に事実と自分に対して誠実であることも大切なことであろうと思います。事実と自分に対して誠実な人は謙虚ですから、人の話に謙虚に耳を傾けます。

事実と自分に誠実な人で、志を持ち私心を排除する努力をし続ける人は自己肯定感がしっかりしていますから、当事者としての責任感も持ちやすくなります。

経営者に必要な「当事者としての責任感」こそが経営者として必要な二つ目の能力、と私は考えています。
(次回に続く)