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zoom RSS 「さばく、こなす」仕事の仕方は脳を車いすに乗せている仕事のやり方

<<   作成日時 : 2013/04/08 21:13   >>

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さばく、こなす仕事の仕方が、日本の多くの企業で蔓延しています。収益を挙げなくてはならない、という強いプレッシャーに押され、社員の多くが考える余裕をなくしていつの間にかただ右から左へと仕事をさばくだけになっている、というのはよくみられる光景なのです。

車いすが看護する側にとっても看護される側にとっても心地よいしくみであるのと同じく、本社が指令を発して、やるべきことを事細かに指定してやらせていく、という仕事の進め方は考えなくても仕事はそれなりに進みますから双方ともに楽なのです。しかし、このやり方こそが、社員から考える余裕を奪い、ただこなす仕事の仕方を量産しているのです。

確かにこのやり方はやらせる側にとってもとりあえずいちばん確実に結果が予測できる、そういう意味で楽なやり方です。やらされる社員にとっても考える、という手間が省け何も考えなくても仕事が進むというメリットが有ります。

しかし、こういうやり方をやっていると、難しい問題に直面した時、何とかそれを乗り越えよう、という不屈の意志はいつの間にか奪い去られてしまいます。こういう状態を私は脳の寝たきり状態、と言っています。

さばく、こなす仕事のやり方は、脳を車いすに乗せるやり方であることが、結果として寝たきり状態をつくっているのです。

ただ、だからと言って、単に車いすをなくせば問題が解決するわけではありません。つまり、今までのようにこと細かく本社が指令を発してやらせる、というやり方をやめればそれで問題が解決するわけではない、ということです。

それが証拠に、まず患者さんが目指すものを持っていないと本気で歩こうと努力をすることはありませんし、足首を固定する装置や簡単には倒れない杖、今までとは違う看護体制など、要は手厚いサポートがなければ車いすはなくすことができるのです。

つまり、今までの、本社が細部にわたってやるべきことを指定してやらせる、というやり方をやめて、社員一人ひとりが考えて仕事ができるようにするには、周到な準備が必要だということです。

いちばん大切な準備はまず、社員が自分たちの問題として、自分たちはそもそもどこを目指して仕事をしていきたいのか、を考え始めることです。このプロセスをしっかりと作り込むことができれば、当事者としての姿勢が生まれてきますし、ものごとの意味や価値や目的を考える習慣も生まれてきます。

社員に考える姿勢と力がついてくれば、後は切り替えのタイミングです。何しろ今まで、とは全く正反対のコンセプトで仕事を進めていこうというのですから、この切り替えのタイミングは極めて重要なのです。

もちろん、全社一斉にやる必要などありません。やれるところから、つまり条件ができつつある所から、始めればいい、ということです。

ただ、そのためにはひとつの会社の中で違いのある方式が一時的に共存する、ということを許容しなくてはなりませんし、起こりうる混乱を注意深くコントロールしながら進めていくのです。

こうしたやり方を私たちはプロセスデザインと呼んでいる、ということです。

人間は努力、というものをすることができる、生き物であり、しかも、その努力を成し遂げるにはほったらかしではなく、周到な準備とサポートが必要なのだ、というのが私たちの基本的な考え方です。

こうした基本さえしっかりと押さえていればこのコンセプト転換の成功確率は極めて高い、ということでもあるのです。

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