成長戦略

アベノミクスが日本人のみならず、世界からも注目を集めています。日本人世論の大半はかなり懐疑的ですから、いつ頃まで今の調子が続くのだろう、と思いながら事態の推移を眺めている、といった人が多いのだろうと思います。

安倍さんは確かに前回の失敗からかなりしっかりと学んだようで、今回は周りのブレーンもずいぶん優秀な人を集めているのだろうと思われます。実に上手に政権運営ができているのはそのせいだろうと思います。

ところで、このアベノミクスがうまくいくかどうかはひとえにその成長戦略が成功するか否か、にかかっているのではないか、と私は思っています。

確かに、発表された農業における成長戦略などを見ても方向性はおおむね間違ってはいない、というところでしょう。問題はそれを実行していくだけの推進力が安倍政権に有るのかどうか、です。

今まで、農業政策にしても中小企業政策にしても市場の変化に伴って、弱体化してきている企業や農家の延命策ばかり講じてきたのが今までの自民党政治でありまた民主党政治でした。変化よりも現状維持の既得権益擁護の圧力に政治が屈してきた歴史が有るのです。この壁を安倍政権が本当に乗り越えられるのかどうかが一つの分かれ目です。

もう一つは日本企業がかつて持っていた共同体的なチームワークの良さが今やあらかた消えてなくなっている、という厳しい現実にどう向き合うかです。

一人ひとりの能力がいくら高くてもバラバラに頑張っているだけでは国際的な競争には勝てません。スポーツなど見てもそのことは明らかだろうと思われます。特に、経営と社員がチームになってはいない状態を放置したままで成長戦略を描いたとしてもそれは絵にかいた餅になるに違いありません

アベノミクスの落とし穴はこのあたりに潜んでいる、と私は考えています。